LongCat-2.0 - Meituan が LongCat-2.0 を公開。1.6兆パラメータを国産チップだけで学習 anchor left anchor right

Jul 03 2026 AIニュース

Meituan が LongCat-2.0 を公開。1.6兆パラメータを国産チップだけで学習

anchor left anchor right

Meituanが公開したLongCat-2.0は、総1.6兆パラメータのMoEを中国国産チップだけで学習したオープンソースのコーディングモデルです。

📖 この記事で分かること

  • Meituan が公開した大規模コーディングモデルの中身
  • 総1.6兆パラメータ・100万トークン文脈という規模感
  • Nvidia 非依存の国産チップ学習という新規性
  • 実際にどこで使えるか(OpenRouter・公式)

💡 知っておきたい用語

  • MoE:入力ごとに必要な「専門家」だけを動かし、巨大なモデルでも計算量を抑える仕組み。
  • SWE-bench:実在のバグ修正課題を解かせて、コーディング力を測るテスト。

最終更新日: 2026年7月3日

▶ 公式ページ

LongCat-2.0 - Meituan が LongCat-2.0 を公開。1.6兆パラメータを国産チップだけで学習

Meituan が LongCat-2.0 を公開

中国の生活サービス大手 Meituan(美団)が、2026年6月30日にエージェント型コーディングモデル「LongCat-2.0(2026年7月時点)」を公開しました。総1.6兆パラメータ規模のオープンソースモデルで、Nvidia など規制対象の GPU を使わず、中国国産チップだけで学習した点が最大の注目点です。

この記事のポイント

  • Meituan が2026年6月30日に大規模コーディングモデル LongCat-2.0(2026年7月時点)を公開。
  • 総1.6兆パラメータの MoE で、トークンあたり平均約48Bを稼働。文脈長は100万トークン。
  • SWE-bench Pro 59.5 を記録し、OpenRouter では呼び出し量で世界トップ3に入る。
  • MIT ライセンスで公開。longcat.ai や OpenRouter API 経由で利用可能。

LongCat-2.0 は、コード生成やツール操作を自律的にこなすエージェント用途を前提に設計されています。以下で規模と特徴を整理します。

モデルの規模とアーキテクチャ

LongCat-2.0 は総1.6兆パラメータの MoE【エムオーイー】(Mixture-of-Experts)です。すべてを常時動かすのではなく、トークンごとに平均約48B(33B〜56Bの範囲で動的に変動)だけを活性化させます。巨大なモデルながら、推論時の計算コストを抑える設計です。

活性化の制御には Zero-Computation Experts を使う ScMoE を採用し、学習では MOPD(Multi-Teacher On-Policy Distillation)で Agent・Reasoning・Interaction の3系統の専門家を統合しています。文脈長は LongCat Sparse Attention(LSA)により100万トークンに達し、大規模なコードベース全体を一度に読み込ませる使い方を想定しています。

ベンチマークは、SWE-bench Pro が59.5、Terminal-Bench 2.1 が70.8、GPQA Diamond が88.9。実利用面では、モデル横断のルーティング基盤 OpenRouter で呼び出し量が世界トップ3に入るとされ、公開直後から実運用で選ばれている状況がうかがえます。

国産チップ学習という意味

技術的に見逃せないのは、学習インフラです。LongCat-2.0 は5万カード規模の中国国産コンピュートクラスタ(AI ASIC スーパーポッド)で学習されており、Nvidia の A100 / H100 のような輸出規制対象 GPU に依存していません。

西側の半導体規制が続くなかで、国産ハードウェアだけでフロンティア級のオープンソース・コーディングモデルに到達した実例という点に意味があります。モデルは MIT ライセンスで公開され、公式ページや OpenRouter API から利用できます。重みは Hugging Face の meituan-longcat 組織で提供が案内されています(公開状況は今後の更新に注意)。

編集部の見方

評価軸は主に3つあります。第一に規模と効率のバランスで、1.6兆パラメータ級ながら約48B活性化という設計は、巨大モデルの運用コストを現実的な範囲に収める狙いが明確です。第二にオープン性で、MIT ライセンスは商用利用のハードルが低く、社内検証に載せやすい条件と言えます。

第三に地政学的な文脈です。国産チップのみでの学習は、規制環境下でも大規模モデル開発が進む現実を示します。ただし SWE-bench Pro 59.5 という数値の実務的な意味は、自社のコードベースで試して初めて判断できます。まずは OpenRouter 経由で既存ワークフローに差し込み、応答品質とコストを比較する使い方が現実的です。

まとめ

LongCat-2.0 は、1.6兆パラメータ級の MoE を国産チップだけで学習し、オープンソースとして公開したエージェント型コーディングモデルです。100万トークン文脈と主要ベンチマークの数値は、大規模コード処理を想定する開発者にとって検証する価値があります。導入判断は、公開されている API とライセンス条件を自社要件に当てはめて進めるのが確実です。


よくある質問

Q: LongCat-2.0 は無料で使えますか?

A: MIT ライセンスのオープンソースとして公開されています。longcat.ai や OpenRouter API 経由で利用でき、重みは Hugging Face の meituan-longcat 組織で提供が案内されています。API 利用時の料金体系は各プラットフォームの表示を確認してください。

Q: パラメータが1.6兆もあるとローカルで動かせませんか?

A: MoE 設計でトークンあたりの活性化は平均約48Bに抑えられていますが、総パラメータが大きいため相応のハードウェアが必要です。まずは公式サービスや API 経由での利用が現実的です。

Q: 何が「新しい」のですか?

A: Nvidia など規制対象 GPU を使わず、5万カード規模の中国国産クラスタだけで学習した点です。フロンティア級のオープンソース・コーディングモデルを国産ハードで実現した実例になります。


まとめ

Meituan は LongCat-2.0 を通じて、規模・オープン性・国産インフラという3点を同時に打ち出しました。数値は良好ですが、実務価値は自社コードベースでの検証で決まります。API とライセンス条件を要件に当てはめて判断するのが確実です。


【用語解説】

  • MoE(Mixture-of-Experts): 複数の「専門家」ネットワークのうち、入力ごとに一部だけを動かして計算量を抑える方式。巨大モデルを効率よく動かす手法。
  • エージェント型モデル: 文章生成だけでなく、ツール操作やコード実行などを自律的に進めることを前提に設計されたモデル。
  • OpenRouter: 複数の AI モデルを共通の API で呼び出せる中継プラットフォーム。モデル横断の利用状況が可視化される。

引用元:


この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。

anchor left anchor right
KOJI TANEMURA

15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。