Midjourneyが医療部門を新設、全身60秒の超音波スキャナーを発表 anchor left anchor right

Jun 19 2026 AIニュース

Midjourneyが医療部門を新設、全身60秒の超音波スキャナーを発表

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📖 この記事で分かること

  • 画像生成AIのMidjourneyが医療部門を新設した経緯
  • 全身を60秒で撮る超音波スキャナーの仕組み
  • スパ併設というユニークな提供形態と2031年目標
  • FDA承認や試作段階という現時点での課題

💡 知っておきたい用語

  • 超音波CT:X線やMRIの磁場を使わず、音波だけで体内を立体的に映す撮像方式

最終更新日: 2026年6月18日

▶ 公式ページ

Midjourney Medical の発表概要

この記事のポイント

  • 画像生成AIのMidjourneyが2026年6月17日、医療部門「Midjourney Medical」を新設し、全身超音波スキャナー「Midjourney Scanner」を発表しました。
  • 全身を最短60秒で撮像し、画質はMRI並み・速度は約100倍とうたいます(2026年6月時点)。
  • 初号施設はサンフランシスコのスパで2027年末に開業予定、FDA【エフディーエー】承認は段階的に取得する計画です(2026年6月時点)。

テキストから画像を生成するAIで知られるMidjourneyが、医療分野への参入を表明しました。同社は公式サイトで医療部門「Midjourney Medical」の新設と、第一弾のハードウェア「Midjourney Scanner」を公開しています。画像生成とは直接つながらない領域への転換で、CEOのDavid Holz氏は「このような装置はこれまで作られたことがない」と述べたと報じられています。

「Midjourney Scanner」の仕組み

X線やMRIの強力な磁場を使わず、音波と水だけで全身を立体的に撮るのが最大の特徴です。

公式の説明によれば、利用者は金色の光が満ちた浅いプールに立ち、台に乗ったまま毎秒約5センチでゆっくり水中へ下降します。体は、砂粒ほどの小さな素子を約50万個並べたリングを通過します。素子の一つひとつがスピーカーとマイクの両方として働き、あらゆる角度から超音波を送り、跳ね返る波を受け取ります。Midjourneyはこれを、反響定位を使うイルカに例えています。

波は密度や硬さが変わる境目(水・皮膚・脂肪・筋肉・骨など)で形を変えます。その変化を大量に解析して体内の地図を再構成する仕組みです。データ量は毎秒テラバイト級で、同社は「1秒分のスキャンデータはHD動画500時間分に相当する」と説明します。こうして得られるのは、1ミリの何分の一かまで描いた全身の3Dマップで、見た目は現在のMRIに近く、速度は約100倍だとしています。再構成した断面画像には、体内の構造を識別するAIセグメンテーションが重ねて表示されます。

スパ構想と2031年までのロードマップ

装置を病院ではなくスパに置く構想が、この発表のもう一つの核です。

第一号施設はサンフランシスコ中心部に2027年末開業予定の「Midjourney Spa」で、ホットタブ、サウナ、コールドプランジに加えて、体をやさしくスキャンする金色の光のルームを備えるとされます。公式ページでは10台のスキャナーを設置し、24時間利用できる施設にする計画です。スキャンを「ついで」の体験にし、通っているうちに自分の体のデータが蓄積される、という設計になっています。

ロードマップも具体的です。今後12カ月はアルゴリズムとハードの改良、研究試験、第2世代機の設計に充てるとしています。2028年には対象都市を広げ、専用シリコンを使う第3世代機へ移行する計画です。最終目標は2031年までに世界で5万台超を展開し、月間10億回のスキャン能力を持つことだとしています(2026年6月時点)。

規制と現時点での到達度

診断目的の医療機器には各国で承認が必要で、ここが普及の最大の関門になります。

Midjourneyは当初、診断ではなく詳細な「体組成マップ」の提供から始め、能力拡張のために試験結果をFDAに継続提出すると説明しています。診断より規制のハードルが低い領域から入る形です。技術面では、報道によればハンドヘルド超音波のButterfly Networkと2025年11月に結んだライセンス契約が土台にあり、装置が絵空事でないことの裏付けになっています。

一方で、現状はあくまで試作段階です。発表イベントでの説明では、これまでにスキャンされたのは十数人規模で、1回のスキャンには現時点で20分前後かかるとされ、目標の60秒には届いていません。解像度も現行のCTやMRIより粗いという指摘があります。「将来は早期発見で全死亡の30%、医療費の50%を減らせる可能性がある」という同社のビジョンは大胆ですが、その達成度は今後12カ月の試験データで初めて検証されます。

編集部の見方

評価軸として、3点を挙げます。

技術の信頼性:公式ブログは広報文というより技術ドキュメントに近く、データ量や波形からの再構成プロセスまで踏み込んでいます。外部企業との提携という裏付けもあり、コンセプト動画だけの発表とは一線を画します。ただし公開画像は現時点でAI生成ではなく実測の再構成であり、製品版の画質はまだ未知数です。

事業モデルの新しさ:医療機器を病院ではなく「通いたくなるスパ」に置く発想は、規制の重い診断機器をまず健康・ウェルネス体験として位置づける狙いと読めます。投資家を持たずコミュニティ資金で動く同社だからこそ取れる、速度重視の進め方でもあります。

誰に効くか:現時点では一般ユーザーが使える段階ではなく、注視すべきは医療画像・予防医療・ヘルステック領域の事業者です。臨床的・規制的・経済的な妥当性を詰められるかが、評価の分かれ目になります。


よくある質問

Q: Midjourney Scanner は今すぐ使えますか?

A: いいえ。現時点では試作段階で、一般向けの利用は2027年末開業予定のサンフランシスコのスパが起点になります(2026年6月時点)。

Q: 放射線やMRIのような磁場の影響はありますか?

A: 同社は「放射線なし・強い磁場なし」と説明しており、音波と水だけで撮像する方式です。安全性や画質の最終評価は今後の試験次第です。

Q: 診断に使えるのですか?

A: 当初は診断ではなく体組成マップの提供から始め、診断機能はFDAへ試験結果を提出しながら段階的に承認を目指す計画です。


まとめ

画像生成のMidjourneyが、音波と水で全身を撮る超音波スキャナーで医療に参入しました。最短60秒・MRI並み画質という主張は野心的ですが、現状は試作段階で、画質・規制・採算の検証はこれからです。スパという提供形態を含め、ヘルステックの新しい入り口になるかを、今後12カ月の試験データが左右します。


【用語解説】

  • AIセグメンテーション: 画像の中で臓器や組織などの領域を自動で見分け、色分け・抽出する処理。
  • 体組成マップ: 脂肪・筋肉・骨密度など、体の組成を可視化したデータ。診断より規制上の扱いが軽いとされる。
  • FDA: 米国食品医薬品局。医療機器や医薬品の販売前承認を担う米国の規制当局。

引用元:


この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。

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KOJI TANEMURA

15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。