GoogleがGemini 3.8 Liveを公開。会話を止めずに裏で調べ物、97言語を途中で切り替え anchor left anchor right

Sep 16 2026 AIニュース

GoogleがGemini 3.8 Liveを公開。会話を止めずに裏で調べ物、97言語を途中で切り替え

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Gemini 3.8 Live は、Googleが2026年9月15日に公開した音声モデルで、会話を止めずにバックグラウンドでツールを実行し、97言語を途中で自動的に切り替えられます。

📖 この記事で分かること

  • Gemini 3.8 Liveと3.8 Live Extended Thinkingの役割の違い
  • 会話を止めずにツールを動かす「非同期の作業」の中身
  • 音声エージェント向けベンチマークでの位置づけ
  • 開発者・企業・一般ユーザーそれぞれの提供範囲

💡 知っておきたい用語

  • ライブオーディオモデル: 文字ではなく音声をそのまま聞いて、音声で返すAIモデル。電話口の相手のように、話の途中で割り込んだり相づちを打ったりできる
  • 非同期のツール実行: 「調べておきますね」と言いながら裏で検索や予約処理を進め、会話は途切れさせない仕組み。レストランで注文を受けつつ厨房に伝票を回す店員に近い

最終更新日: 2026年9月16日

▶ 公式ページ

Gemini 3.8 Liveとは何が新しいのか

この記事のポイント

  • Googleは2026年9月15日、音声モデル「Gemini 3.8 Live」と「Gemini 3.8 Live Extended Thinking」を公開しました(2026年9月時点)。
  • 会話を止めずにバックグラウンドでツールやAPIを実行し、97言語を会話の途中で自動で切り替えます。
  • Extended Thinking版はArtificial AnalysisのSpeech to Speech Quality Indexで82.6の首位。Gemini APIとAI Studioで即日利用でき、Gemini LiveやSearch Liveにも展開されます。

Googleは9月15日(米国時間)、音声で会話するライブオーディオモデルを2種類同時に公開しました。コスト効率を重視した「Gemini 3.8 Live」と、難しい依頼を多段階で考えてから答える「Gemini 3.8 Live Extended Thinking」です。前者は流れるような対話とカメラ映像の理解を軸にした量産向け、後者は複雑な業務を任せる高性能版という住み分けになっています。

今年3月に公開された90言語超に対応したGemini 3.1 Flash Liveから半年での世代交代です。言語数が97に増えただけでなく、「話しながら仕事をする」方向に機能の重心が移りました。

会話を止めずに裏で作業する仕組み

今回の目玉は、会話を続けたまま裏側でツールやAPIを呼び出せる点です。従来の音声アシスタントは、検索や予約処理を始めると沈黙が挟まり、電話の保留音を聞かされているような間が生まれていました。3.8 Liveは処理をバックグラウンドに回し、その間も応答を続けます。

Extended Thinking版はさらに一歩進み、「推論しながら話す」設計です。公式ブログによると、”Let me check that…”(確認しますね)のような自然な言い回しで考え中であることを伝え、複数段階の作業がどこまで進んだかを声で案内します。裏で何が起きているか分からない不安を、人間のオペレーターと同じ振る舞いで解消する狙いです。

このほか、両モデルに共通する機能は次の3点です。

  • 97言語を会話の途中で自動検出し、話者が言語を切り替えても追従する
  • カメラや画面などの視覚入力をほぼリアルタイムで処理し、見えているものを踏まえて答える
  • 生成した音声にはすべてSynthIDの電子透かしを入れ、後から機械的に判別できる

ベンチマークでの位置づけ

音声エージェントの評価指標では、Extended Thinking版が上位に並びました。公式発表で示された数値は以下のとおりです(2026年9月時点)。

  • Artificial AnalysisのSpeech to Speech Quality Index: 82.6で全体1位
  • τ-Voice(エージェントのタスク完了率): 68.6%
  • Sierraのτ-Voice-banking(銀行業務を模した難問): 35.1%
  • Big Bench Audio(音声での推論力): 97.7%

コスト効率版の3.8 Liveも、Speech Agent Arenaで2位に入っています。ServiceNowのEVA-Benchでは、複雑なワークフローで精度と会話品質の両立が確認されたとしています。

数字の読み方には注意が要ります。銀行業務を模したτ-Voice-bankingは35.1%と、他の指標に比べて明らかに低い値です。定型の問い合わせ対応は任せられても、本人確認や複数口座の処理が絡む業務では、まだ人が控えている前提で設計する必要があります。

誰がいつから使えるのか

提供範囲は3層に分かれています。いずれも9月15日から順次展開です(2026年9月時点)。

  • 開発者向け: Gemini APIとGoogle AI Studioで両モデルを利用可能
  • 企業向け: Gemini Enterpriseでプライベートプレビュー。顧客対応向けのGemini Enterprise for Customer Experienceには近日対応
  • 一般ユーザー向け: Search LiveとGeminiアプリのGemini Liveに3.8 Live Extended Thinkingを展開。Google WorkspaceのDocs Live、Gmail Live、Keep Liveにも同モデルが入り、対象はビジネス顧客とAI Pro / Ultra加入者

料金については、今回の公式発表にトークン単価の記載がありません。API利用を検討する場合は、Google AI Studioの料金ページで確認が必要です。

競合との比較では、OpenAIが9月10日にChatGPT VoiceをBusiness向けにGPT-5.6対応させたばかりです。音声で「考える」モデルをアプリと開発者向けAPIの両方に同時に出した点で、Googleは展開面で先行しています。

編集部の見方

編集部は、今回の更新で最も効くのはベンチマークの首位より「一般ユーザー向けのGemini Liveに、考える音声モデルが即日入った」点だと見ています。

  • 根拠1: Extended Thinking版がGemini Live、Search Live、Workspaceの各Live機能に同時展開されます(2026年9月時点)。開発者向けAPIだけの発表と違い、明日から使う人の体験が変わります。
  • 根拠2: 非同期のツール実行は、音声AIの弱点だった「処理中の沈黙」を構造的に消す機能です。電話の自動応答のような業務用途で、離脱率に直接効きます。
  • 根拠3: τ-Voice-bankingが35.1%にとどまる点は逆に重要で、公式が難しい業務の数字を隠さず出したことで、導入側は任せる範囲を線引きしやすくなりました。

この見方が変わる条件は、料金です。トークン単価が未公開のため、旧世代のFlash Liveより大幅に高い設定なら、量産用途では3.8 Liveではなく旧モデルに残る判断も出てきます。料金公開後に改めて評価が必要です。


よくある質問

Q: Gemini 3.8 Liveと3.8 Live Extended Thinkingはどう使い分けますか?

A: 定型の応対や大量のトラフィックを安く捌くなら3.8 Live、複数の手順を踏む依頼や判断が絡む業務なら3.8 Live Extended Thinkingが想定用途です。公式は前者を「コスト効率」、後者を「高難度タスク向け」と位置づけています。

Q: 日本語には対応していますか?

A: 97言語を会話の途中で自動検出・切り替えできると発表されていますが、公式ブログに個別の言語一覧は掲載されていません。対応言語の詳細はGemini APIのドキュメントで確認が必要です。

Q: 無料でも試せますか?

A: Search LiveとGemini Liveへの展開は一般ユーザー向けと案内されています。一方、WorkspaceのDocs Live / Gmail Live / Keep Liveはビジネス顧客とAI Pro / Ultra加入者が対象です。APIの料金は発表時点で未公開です。


まとめ

Googleは2026年9月15日、音声モデルGemini 3.8 Liveと3.8 Live Extended Thinkingを公開しました。会話を止めずに裏でツールを実行し、97言語を途中で切り替え、生成音声にはSynthIDの透かしが入ります。Extended Thinking版はGemini APIだけでなくGemini LiveやSearch Live、Workspaceにも即日展開されます。料金は未公開のため、API利用の判断は単価の公開を待つ必要があります。

同時期に公開されたテキスト・エージェント向けの新モデルについては、以下の記事で詳しく解説しています:


【用語解説】

  • Extended Thinking: 答える前に多段階の推論を挟むモード。今回の音声版は、考えている間も沈黙せずに進捗を声で伝える点が特徴
  • SynthID: Googleが開発したAI生成物向けの電子透かし。人の耳には分からない形で埋め込まれ、後から機械で判別できる
  • τ-Voice【タウボイス】: 音声エージェントが実際の業務タスクをどれだけ完遂できるかを測るベンチマーク。銀行業務版のτ-Voice-bankingは特に難度が高い

引用元:


この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。

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KOJI TANEMURA

15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。