Gemini開発がGoogle CEO直属に。ハサビスは会長へ、ディーンら4名は新会社へ anchor left anchor right

Aug 06 2026 AIニュース

Gemini開発がGoogle CEO直属に。ハサビスは会長へ、ディーンら4名は新会社へ

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📖 この記事で分かること

  • ハサビスが会長兼Alphabet主任科学者に就く体制変更
  • Geminiのモデル開発がGoogle CEO直属になった意味
  • ジェフ・ディーンら4名が作る新会社の狙い
  • Googleが新会社に出資とクラウドで残る関係

💡 知っておきたい用語

  • 公益法人(PBC): 株主の利益だけでなく、定款に掲げた公益目的も追求する義務を負う会社形態。「もうけと同時に、掲げた目的も果たすと最初に約束しておく会社」に近い
  • フロンティアAI研究: 現時点で最先端に位置するモデルの能力と安全性を扱う研究領域

最終更新日: 2026年8月6日

▶ 公式ページ

Google DeepMind の指揮系統はどう変わったか

この記事のポイント

  • Googleは2026年8月5日、Google DeepMindの体制変更を公式ブログで発表しました。
  • デミス・ハサビスがGoogle DeepMind会長兼Alphabet主任科学者に就任(2026年8月時点)。
  • Geminiのモデル開発はコライ・カブクチュオールが統括し、Google CEOへ直接レポートします。
  • ジェフ・ディーンら4名が退社し、新会社Discovery Loopを設立します。

今回の発表で実務上いちばん大きいのは、Gemini のモデル開発の報告ラインが変わった点です。

デミス・ハサビスは Google DeepMind の CEO から、Google DeepMind 会長(Chair)兼 Alphabet 主任科学者(Chief Scientist)に就きます(2026年8月時点)。日々の運営から離れ、AGI【エージーアイ】に向けた長期戦略と科学的ブレークスルーの加速に専念する役割です。創薬の Isomorphic Labs の指揮は継続し、ロンドンの新拠点 Platform 37 で執務するとしています。

運営側を引き継ぐのがコライ・カブクチュオールです。Google DeepMind の CTO 兼 Google チーフ AI アーキテクトから、Google DeepMind の上級副社長(SVP)に就任します(2026年8月時点)。統括範囲は Gemini のモデル開発、フロンティア AI 研究、そして Gemini アプリと開発者向けチームで、スンダー・ピチャイ Google CEO に直接レポートします。

つまり、研究・モデル・アプリ・開発者向け提供までが1人の指揮下に並び、その上が Google CEO という形になります。ハサビス自身は公式コメントで「人類史の重要な局面に到達した」「生涯 AGI に取り組んできたが、今それが手の届くところにあると感じる」という趣旨を述べています。ピチャイはメモの中で、ハサビスの新役割を「これこそが彼のライフワークであり目的だ」と表現しました。

ディーンら4名の Discovery Loop は何を自動化するのか

新会社が最初に狙うのは、機械学習の研究と開発そのものの自動化です。

公式ブログによれば、ジェフ・ディーンは27年間の在籍を経て Google を退社し、Sanjay Ghemawat とともに独立した公益法人(public benefit corporation)を設立します。Discovery Loop の公式サイトでは、創業メンバーは Jeff Dean、Sanjay Ghemawat、Quoc Le、Oriol Vinyals の4名と記載されています。

同サイトが掲げるのは、機械学習・科学・工学の重要な問題を「自動的に解く」AI を作ることです。特徴的なのは進め方で、まず機械学習の研究と工学それ自体の自動化に注力し、そこで得た自動化された機械学習の能力を使って自社技術を高速に最適化する、と説明しています。その後に他領域へ広げる想定です。自動化の成果を自分たちの開発速度に再投入する再帰的な構造になっており、単に研究者が独立して同じ研究を続けるスピンアウトとは狙いが異なります。

なお、退社する4名の元役職や資金調達の詳細は報道ベースの情報です。TechCrunch などの報道によれば、ディーンが新会社の CEO に就き、シードラウンドは Radical Ventures と Khosla Ventures が共同リード、Kleiner Perkins、Lightspeed、Doerr Capital、Alphabet が参加するとされます。調達額と企業価値は非公表で、ラウンドは未クローズと報じられています。また、公益法人という位置づけは Google 公式ブログの記載であり、Discovery Loop の公式サイト自体には公益法人である旨も投資家名も書かれていません。

業務で Gemini を使う側への影響

短期的にモデルや料金が変わる発表ではありません。当面は現行の Gemini をそのまま使い続けられます。

見ておきたいのは中期の出荷ペースです。モデル開発からアプリ、開発者向け提供までを1人が統括し、その上が CEO という構造は、意思決定の階層が減る方向の変更です。一方で、Google Brain の共同創業者を含む上級研究者が同時に4名抜けることは、長期の基礎研究側に影響し得ます。

ただし Google は Discovery Loop の創業投資家(founding investor)兼クラウドパートナーとして残り、研究協力の枠組みも維持するとしています。人材が外に出つつ、成果への接続は保つ設計です。

編集部の見方

編集部は、今回の再編で業務利用に効くのは人事の話題性ではなく、Gemini のモデル開発が Google CEO 直属になったことだと見ています。

  • 根拠1: カブクチュオールが Gemini のモデル開発、フロンティア AI 研究、Gemini アプリと開発者向けチームを一括で統括し、ピチャイに直接レポートすると公式ブログに明記されています。研究から提供までが1つの指揮下に揃います。
  • 根拠2: ハサビスは会長兼 Alphabet 主任科学者として長期戦略側に移り、日々の運営から離れます。製品に直結する判断の経路が短くなります。
  • 根拠3: Google は Discovery Loop に創業投資家兼クラウドパートナーとして残り、研究協力の枠組みも維持します。人材流出だけを見て研究力の後退と読むには早い形です。

この見方が変わる条件は、新体制での Gemini の更新間隔です。カブクチュオール体制で出荷ペースが従来より延びるようなら、階層を短くした利点は実際には出ていないと判断できます。


よくある質問

Q: デミス・ハサビスは Google を離れるのですか?

A: 離れません。Google DeepMind 会長兼 Alphabet 主任科学者として残り、AGI に向けた長期戦略と科学的ブレークスルーの加速に専念します。Isomorphic Labs の指揮も継続します。

Q: Gemini の料金や提供中のモデルは変わりますか?

A: 今回の発表は組織体制の変更で、料金やモデルの変更は含まれていません。公式ブログにも料金や提供モデルの改定は記載されていません。

Q: Discovery Loop はいくら調達したのですか?

A: 非公表です。報道では複数の投資家名が挙がっていますが、調達額と企業価値は公表されておらず、ラウンドも未クローズとされています。


まとめ

Google は2026年8月5日、Google DeepMind の体制変更を発表しました。ハサビスが会長兼 Alphabet 主任科学者として長期戦略に回り、カブクチュオールが Gemini のモデル開発からアプリ・開発者向け提供までを統括して Google CEO に直接レポートします。同時にジェフ・ディーンら4名が退社し、機械学習の研究と工学の自動化を最初の対象に据える Discovery Loop を設立します。Google は同社の創業投資家兼クラウドパートナーとして残るため、当面は Gemini の更新間隔が体制変更の効果を測る手がかりになります。


【用語解説】

  • AGI【エージーアイ】: 人間が行える幅広い知的作業を汎用的にこなせる水準の AI を指す言葉。現時点で実現された技術ではなく、各社が目標として掲げている段階の概念
  • Isomorphic Labs: Google DeepMind から分かれた Alphabet 傘下の創薬企業。AI を使ってタンパク質の構造や薬剤候補の設計を扱う
  • シードラウンド: 創業直後の会社が最初期に行う資金調達。事業がまだ実績を持たない段階のため、調達額や企業価値が公表されないことも多い

引用元:


この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。

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KOJI TANEMURA

15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。