📖 この記事で分かること
- Stable Audio に加わった Generate・Lens・Sampler の役割
- 曲の一部の差し替えや延長でできること
- 仕事で使うときの商用利用の説明と利用者の責任
- ベータの Sessions を試すときの位置づけ
💡 知っておきたい用語
- シーケンサー:マス目に印を付けて、音を鳴らす順番とタイミングを決める機能。自動で演奏する簡単な楽譜のようなものです。
最終更新日: 2026年11月5日
▶ 公式ページ
- Stable Audio 2026年11月リリースノート(Stability AI)
- Stable Audio の商用利用とライセンス(Stability AI Knowledge Base)

Stable Audio の更新で変わること
この記事のポイント
- Stability AI が 2026 年 11 月 4 日、Stable Audio(2026年11月時点)の新しいワークスペースを発表しました。
- Lens で曲の一部の差し替えや延長ができ、Sampler は 1 回で最大 8 種類(2026年11月時点)を生成します。
- 同社は Free(2026年11月時点)を含む各プランで商用利用を認めると説明しています。
動画の背景音楽や効果音を AI で作る人は、Stable Audio で作った音の一部だけを手直しできるようになります。全体は気に入っているのに途中だけが合わない音を、Lens でその部分だけ差し替えられます。
Stable Audio は、Stability AI の音声生成サービスです。今回の発表では、音楽と効果音を作る起点の Generate、音を編集する Lens、短い音の素材集を作る Sampler、ベータアプリを試せる Labs が紹介されました。
Lens と Sampler でできること
今回の中心は、作った音を細かく直す Lens と、短い音を組み合わせる Sampler です。Generate で音を作り、Lens で整えるという流れが一つのワークスペースにまとまりました。
Lens でできることは次の 5 つです。
- トラックを拡大して細かい部分を見る
- 不要な部分をトリムする(切り落とす)
- フェード(音を徐々に大きくしたり小さくしたりする効果)を加える
- 曲の一部を差し替える
- 曲を延長する
Sampler は、シーケンスや編集ができる短いサンプルのパックを作る機能です。サンプルとは、ドラムの一打や短いフレーズのように、曲の材料になる音の断片を指します。1 回の生成で最大 8 種類のバリエーションを作れます。
シーケンサーでは、16 ステップのグリッド(音を置く位置を示すマス目)に最大 8 つの楽器を打ち込み、最長 32 小節のパターンを組めます(2026年11月時点)。
複数の音を重ねて扱うマルチトラックアプリの Sessions には、利用者の意見を踏まえた更新が入りました。ただし Sessions はベータのままで、置き場所は Labs に移っています。
仕事で使う場面と確かめたいこと
動画や音声コンテンツの音を自分で用意している人には、一部だけ直せる Lens が役立ちます。一方、仕事で使う前には、権利と利用条件を確認する必要があります。
想定できる場面
たとえば、社内向けの紹介動画に背景音楽を付ける担当者を考えてみます。曲の雰囲気は合っているのに途中の展開だけが映像とかみ合わないときは、その部分を Lens で差し替えられます。尺が足りなければ延長し、終わり際にフェードを加えて映像の終わりに合わせる作業も同じ機能の範囲です。
音楽を作る人なら、Sampler で短い音のパックを作り、シーケンサーで並べてビートの案を組めます。1 回で最大 8 種類が出るため、似た音を聴き比べながら素材を選ぶ場面に向いています。
使う前に確かめること
Stability AI は、Free、Solo、Creator、Pro、Studio、Max の各プランと、API【エーピーアイ】(ほかのソフトから機能を呼び出す仕組み)の従量利用で、商用利用を認めると説明しています。同時に、他者の権利を侵害しない利用にする責任は利用者にあるともしています。
つまり、商用利用が認められていても、作った音の使い方に問題がないかの判断は利用者に残ります。納品物や広告に使うなら、公開前にライセンスの説明ページを読み、社内の確認項目に権利面のチェックを加えておくと安心です。
この記事の材料では、各プランの料金や生成回数の上限、新機能を使えるプランまでは確認できていません。差し替えた部分が前後と自然につながるかどうかも、今回の資料からは判断できません。導入を検討するなら、公式のリリースノートと料金案内を確認したうえで、実際の曲を 1 本直して仕上がりを聴くのが確実です。
編集部の見方
編集部は、今回の更新で一般の利用者に最も効くのは、Sampler より Lens だと見ています。音楽制作の知識が少ない人ほど、ゼロから組み立てるより、できた音の気になる部分を直す作業のほうが取り組みやすいからです。
- 根拠 1: Lens には、トリム、フェード、一部の差し替え、延長がそろっています。動画の長さや展開に音を合わせる作業に、そのまま対応する機能です。
- 根拠 2: Sampler のシーケンサーは、ステップや小節を扱う機能です。音楽を作る人には便利でも、音楽制作に慣れていない人には Lens より前提知識が要ります。
- 根拠 3: Stability AI は Free を含む各プランで商用利用を認めると説明しています。権利面の確認は利用者の責任ですが、仕事の素材として検討する入り口は広く取られています。
一方、Sessions はベータのままなので、納期のある制作工程の中心に据えるのは早いと考えます。まずは Lens による 1 曲の手直しから評価するのが現実的です。
この見方が変わる条件は、Sessions がベータを終えて正式な機能になることです。そうなれば、1 曲の手直しだけでなく、複数の音を重ねる制作全体まで Stable Audio で完結できるかを評価する段階に進みます。
よくある質問
Q: Lens は曲全体を作り直す機能ですか?
A: 全体の作り直しではなく、トラックの一部を編集する機能です。拡大表示、トリム、フェードの追加、一部の差し替え、延長ができます。
Q: Free プランで作った音は仕事に使えますか?
A: Stability AI は、Free を含む各プランで商用利用を認めると説明しています。ただし、他者の権利を侵害しない利用にする責任は利用者にあります。
Q: Sessions は正式版として使えますか?
A: Sessions はベータのままで、Labs に移りました。納期のある仕事に組み込むなら、ベータである点を踏まえて判断する必要があります。
まとめ
Stable Audio に Generate、Lens、Sampler、Labs が加わり、音を作るだけでなく、作った音の一部を直す作業まで同じ場所で進められるようになりました。動画の音を自分で用意する人にとっての注目点は、一部の差し替えと延長ができる Lens です。商用利用は Free を含む各プランで認められると説明されていますが、権利面の責任は利用者に残ります。
【用語解説】
- マルチトラック: ボーカルやドラムなどの音を別々の層に分け、重ねて編集する形式です。
- 小節: 音楽を一定の拍ごとに区切った単位です。
- 従量利用: 月額の定額ではなく、使った分に応じて料金を支払う利用形態です。
引用元:
- [1] What’s new in Stable Audio: November 2026 release notes(Stability AI)
- [2] Stable Audio commercial and usage licensing(Stability AI Knowledge Base)
この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。
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15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。