X For Youアルゴリズム - いいねは0.5、通報は-234。Xが公開したFor Youの実際の重み anchor left anchor right

Aug 14 2026 AIニュース

いいね0.5、通報-234の意味。X For You重みは「件数換算」ではない

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X For Youアルゴリズムのソースコードが2026年8月13日に更新公開され、各行動に割り当てられたスコアリング重みの既定値が確認できるようになりました。

📖 この記事で分かること

  • Xが For You の推薦コードを更新公開した事実
  • 各行動に設定された重みの具体的な数値
  • 表示可否が3段階で判定される仕組み
  • 公開値と本番値の関係、読み取る際の注意点

💡 知っておきたい用語

  • For Youフィード:フォローしていない投稿も混ぜて表示される、Xの「おすすめ」タイムライン
  • スコアリング重み:「返信されそう」「通報されそう」といった予測に掛ける係数。合計点が高い投稿ほど上に出る

最終更新日: 2026年8月14日

▶ 公式ページ

X For Youアルゴリズム - いいねは0.5、通報は-234。Xが公開したFor Youの実際の重み

XがFor Youのアルゴリズムを更新公開

この記事のポイント

  • xai-org が2026年8月13日、X の For You フィードのアルゴリズムを GitHub で更新公開しました(2026年8月時点)。
  • 公開コードの既定値では、いいねの重みが0.5に対し、通報は-234.0(2026年8月時点)。
  • 推薦モデル Phoenix は本番実装ごと公開。ライセンスは Apache-2.0 です。

xai-org は2026年8月13日、X の For You フィードを動かすコードを収めたリポジトリ x-algorithm を更新しました。リポジトリ自体は2026年1月19日に作成されたもので、今回の更新で構成要素が大きく増えています。主要言語は Rust、ライセンスは Apache-2.0 です。2026年8月14日時点で star は27,933、fork は4,750を数えます。

今回追加された主なものは、投稿を表示するかどうかを決める visibility-filtering、アカウントや投稿にラベルを付ける一連の仕組み(botmaker / scarecrow / agatha / bdsm / user-cred-v2)、画像・動画を解析する clipmedia-model-proxy、そして推薦モデル Phoenix の学習コードと simclusters です。なお、これは Grok 本体を公開したものではなく、あくまで For You の推薦システムにあたります。

公開された重み付けの実際の値

読者にとって最も直接的に効くのは、各行動に何点を与えるかを宣言した設定値です。home-mixer/params/param.rs には既定値が数値で書かれています(2026年8月時点)。

プラス側は次のとおりです。

  • リンクをコピーして共有:20.0
  • 返信:5.0 / 引用:5.0 / DMでの共有:5.0
  • 著者をフォロー:4.0
  • 共有:2.0 / リポスト:1.0
  • いいね:0.5
  • クリック:0.4 / リンクを開く:0.2
  • 写真の拡大・動画再生:各0.05
  • 滞在・プロフィールクリック:0.0

マイナス側は桁が変わります。通報が-234.0、ミュートが-58.8、「興味がない」が-43.2、ブロックが-31.2です。ただし、これは生の件数換算ではありません。公開コードにも明記されている通り、これらの重みは「いいねされる確率」「通報される確率」などの予測値に掛かる係数であり、「通報1件がいいね468件を打ち消す」という意味ではありません。さらに、相互フォローの関係にある相手からの返信には+15.0のブーストが別途加算されます。

つまり、既定値のうえでは「いいねを集める」ことより「返信・引用・リンク共有が起きる」ことのほうが大きく、マイナス反応の予測にも強い重みが置かれています。ただし、個別の通報数やいいね数を単純に足し引きして順位が決まるわけではありません。

ただし重要な注意点があります。これらは機能スイッチの既定値であり、本番環境では実行時に上書きされうる設計です。公開コードに書かれた出発点であって、現在Xの本番で使われている確定値ではありません。

表示可否は3判定、推薦モデルは本番実装ごと公開

visibility-filtering は、投稿ごとに ALLOW(通常表示)、INTERSTITIAL(ワンクッション挟んで表示)、DROP(表示しない)の3つの判定を出します。順位付けの前段に、そもそも見せるかどうかの層が独立して存在する構造です。

推薦モデル Phoenix の扱いも変わりました。これまでの公開分は Grok-1 由来のサンプル実装でしたが、今回は実際のモデルコード、学習ステップ、Rust製の配信エンジンという本番実装そのものが含まれます。ランキング側の本番設定は、埋め込み次元2,560、Transformer 8層、履歴長1,022、候補長64。語彙はユーザー1億・アイテム1億・著者3,000万で、バッチサイズは GB300 で512、H100 で256です。予測対象は64種類の離散アクションと、滞在時間の回帰8枠になります。

推論時に候補同士は相互参照しない設計で、投稿は残差量子化による6階層×256コードの semantic ID として表現されます。候補を絞り込む検索側は次元1,024・8層の two-tower 構成で、いいねを正例とした対照学習で訓練されます。512次元・4層に縮めた nano プリセットも同梱され、単一GPUでも学習を試せます。

編集部の見方

編集部は、今回の公開で最も価値があるのは重みの数値そのものではなく、マイナス反応が桁違いに重いという設計思想が確認できた点だと見ます。

  • 根拠1:通報-234.0、ミュート-58.8に対し、最大のプラスであるリンクコピー共有が20.0(2026年8月時点)。プラスを積む設計ではなく、マイナスを踏まない設計です。
  • 根拠2:表示可否が ALLOW / INTERSTITIAL / DROP として順位付けと別レイヤーに置かれており、スコアを上げても表示段階で止まる経路が独立して存在します。
  • 根拠3:Phoenix が本番実装ごと公開されたため、主張の検証が第三者にも可能になりました。サンプル実装の段階とは検証可能性が違います。

この見方が変わる条件は、本番環境で既定値が大幅に上書きされていることが判明した場合です。公開されたのは既定値であり、運用値ではありません。数値を絶対視した運用最適化には慎重であるべきで、読み取るべきは個々の係数より、重み付けの構造のほうです。


よくある質問

Q: 公開された重みの数値どおりに投稿が評価されているのですか?

A: 断定はできません。公開されているのは機能スイッチの既定値で、本番では実行時に上書きされうる設計です。構造の理解には使えますが、確定値としては扱えません。

Q: Grok のソースコードが公開されたということですか?

A: 違います。今回公開されたのは For You フィードの推薦システムです。Phoenix の初期の公開実装が Grok-1 由来だった経緯はありますが、Grok 本体の公開ではありません。

Q: 自分でこのモデルを動かせますか?

A: 512次元・4層に縮小した nano プリセットが同梱されており、単一GPUでの学習を試せます。ライセンスは Apache-2.0 です。


まとめ

xai-org は2026年8月13日、For You フィードのアルゴリズムを更新公開し、スコアリング重みの既定値、表示可否フィルタ、Phoenix の本番実装が読める状態になりました。既定値では通報-234.0に対していいねは0.5ですが、これは生の件数換算ではなく、予測値に掛かる重みです。実行時に上書きされうる既定値であり、確定した運用値ではない点も踏まえて読む必要があります。


【用語解説】

  • 可視性フィルタ: 順位付けとは別に、投稿を表示するか、警告を挟むか、表示しないかを判定する層
  • two-tower: 利用者側と投稿側をそれぞれ別の経路で数値表現に変換し、その近さで候補を高速に絞り込む構成
  • semantic ID: 投稿の内容を表す数値表現を、階層的な短いコード列に圧縮した識別子

引用元:


この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。

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KOJI TANEMURA

15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。