Cloudflare cf CLIは、Cloudflareが2026年9月28日にオープンベータで公開した、AIエージェントの利用を前提とする新しいコマンドラインツールです。
📖 この記事で分かること
- 新CLI「cf」がオープンベータで公開
- API操作の網羅範囲がWranglerの約10倍に
- 出力は既定でJSON、自然言語でコマンド検索
- 生成基盤「Forge」をオープンソース化
💡 知っておきたい用語
- CLI:画面のボタンではなく、文字のコマンドでサービスを操作する道具。AIエージェントが扱いやすい操作口です
最終更新日: 2026年9月29日
▶ 公式ページ
- cf CLI 発表ブログ(Cloudflare Blog)
- Forge リポジトリ(GitHub)

Cloudflareが新CLI「cf」とForgeを発表
この記事のポイント
- Cloudflareが2026年9月28日、新CLI「cf」をオープンベータで公開しました(2026年9月時点)。
- 3,000超のAPI操作に対応し、既存のWranglerの約280から大きく広がりました。
- SDK・CLI・ドキュメントを生成する基盤「Forge」もApache-2.0で公開されています。
Cloudflareは9月28日、自社プラットフォーム全体を操作する新しいコマンドラインツール「cf」をオープンベータとして公開しました。人間だけでなく、AIエージェントが使うことを前提に設計し直した点が特徴です。インストールは npm i -g cf で行えます。
cf CLIで何が変わるか
最大の変化は対応範囲です。Cloudflareによると、cfは3,000を超えるAPI操作をカバーします。これまでのWorkers向けCLI「Wrangler」が扱えたのは約280で、Workers以外の設定の多くはダッシュボードやAPI直叩きに頼る必要がありました。
エージェント向けの設計は次の3点に表れています。
- JSONが既定の出力: 公式は「人間向けには整形し、エージェント向けには圧縮する」と説明しています
- 自然言語のコマンド検索:
cf cli searchで、やりたいことを文章で尋ねて該当コマンドを探せます - 型付きの設定ファイル: 設定は
cloudflare.config.tsに移り、TOMLやJSONCに代わって型チェックとLSPによる補完が効きます
設定側では bindings(リソースの紐付け)と triggers(ルート・キュー・スケジュール・メール)のヘルパーが用意され、既存設定からの移行には cf migrate を使います。ビルドはesbuildからViteが既定になり、テストはVitestプラグインで行う構成です。
WranglerとForgeの位置づけ
Wranglerはすぐには消えません。Wranglerには「cfへ誘導する最終メジャー版」が出され、cfのベータ終了後18か月の保守期間が設けられます。Vite以外のJavaScript/PythonのWorkersについては、cfが内部でWranglerに処理を委ねます。
同時に公開されたForgeは、OpenAPI 3.xのスキーマからSDK・CLI・ドキュメントを生成する「スキーマ優先」の生成基盤です。JSONPathによる上書き(オーバーレイ)とプラグイン構成を持ち、TypeScriptに加えPython・Go・Java・PHP・C#・Ruby・Rust・SwiftのSDK用パッケージを含みます。cfの3,000超の操作も、API定義から機械的に生成する仕組みがあって初めて成り立つものです。
正式版(GA)の時期と、CLI自体に関わる料金の記載は発表時点で見当たりません。
編集部の見方
「エージェントが主な利用者」という前提の明示: Cloudflareは、Wranglerの利用のうち48%がすでにエージェント経由で、エージェントは人間の約2倍の種類のコマンドを1日に使うとしています。CLIの設計目標を人間の打ちやすさから「機械が迷わず呼べること」へ移した判断は、この数字に裏付けられています。
網羅性はAPI定義から作る: 手書きのCLIでは3,000超の操作を保守し続けるのは現実的ではありません。OpenAPIを唯一の正本として、SDK・CLI・ドキュメントを同時に生成する構成は、API提供側にとって再利用しやすい設計です。Forgeを公開したことで、他社が同じ構成を試せる点にも意味があります。
誰に向くか: Workers以外のDNS・セキュリティ・ストレージ設定まで、コーディングエージェントに任せたいチームには検証する価値があります。一方で、Wrangler前提のCI/CDを本番で回している場合は、オープンベータの段階で急いで移る理由は小さく、18か月の保守期間を使って段階的に評価するのが現実的です。
よくある質問
Q: Wranglerはすぐに使えなくなりますか?
A: いいえ。cfのベータ終了後も18か月の保守期間が設けられると発表されています。
Q: cfの利用に追加料金はかかりますか?
A: 発表ブログにCLI自体の料金に関する記載はありません。操作対象のCloudflare各サービスの料金は従来どおりです。
Q: ForgeはCloudflare以外のAPIにも使えますか?
A: ForgeはOpenAPI 3.xのスキーマを入力にする汎用的な生成基盤として、Apache-2.0で公開されています。
まとめ
Cloudflareの新CLI「cf」は、3,000超のAPI操作をJSON既定の出力と自然言語検索で扱えるようにし、AIエージェントを主な利用者として設計されています。その裏側でAPI定義からSDKやCLIを生成するForgeもオープンソース化されました。現時点はオープンベータで、Wranglerからの移行には18か月の猶予があります。
コーディングエージェント向けにCLIの仕様を見直す動きは他社にも広がっています。関連する動きは以下の記事でも紹介しています:
【用語解説】
- Wrangler: CloudflareのサーバーレスサービスWorkersの開発・デプロイ用に提供されてきた従来のCLIです。
- OpenAPI: Web APIの仕様を機械が読める形式で記述する標準規格です。
- LSP【エルエスピー】: エディタに補完やエラー表示を提供するための共通プロトコル(Language Server Protocol)です。
引用元:
- [1] cf CLI 発表ブログ(2026年9月28日)(Cloudflare Blog)
- [2] cloudflare/forge(GitHub)
この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。
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15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。