📖 この記事で分かること
- Gemini 3.1 Flash Liveが2026年3月26日にプレビュー公開された
- 低遅延・高品質音声で会話の自然さが大幅に向上している
- 90言語以上に対応しSearch Liveが200カ国以上に展開される
- 開発者向けにGemini Live APIとAI Studioから利用可能
💡 知っておきたい用語
- Live API【ライブ エーピーアイ】:音声・映像・テキストのストリームをリアルタイムで処理し、即座に音声応答を返すAPI。電話中の通話のようにAIと双方向でやり取りできる仕組み。
最終更新日: 2026年03月27日
Gemini 3.1 Flash Liveとは何か
GoogleがGemini 3.1 Flash Liveを、同社の「現時点で最高品質の音声・ボイスモデル」として2026年3月26日に発表しました。開発者向けにはGemini Live APIを通じてGoogle AI Studioでプレビュー利用が可能です。
前世代の2.5 Flash Native Audioモデルと比較して低遅延を実現しており、より自然な対話体験に特化した設計となっています。
主要な改善点
Gemini 3.1 Flash Liveの主な強化内容は以下のとおりです。
- 音響認識の向上:ピッチやペースといった音響的なニュアンスをより精度高く検出できるようになりました
- バックグラウンドノイズのフィルタリング:交通音やテレビの音など、環境ノイズから関連音声を識別する精度が向上しています
- ツール連携の強化:外部ツールのトリガーと情報提供の精度が大幅に改善されました
- 複雑な指示への追従:複雑なシステム指示への準拠精度が大きく向上しています
ベンチマーク面では、マルチステップの関数呼び出しを測定するComplexFuncBench Audioで90.8%のスコアを記録し、前モデルを上回っています。また、Scale AIのAudio MultiChallengeでは「thinking」オン時に36.1%を達成しています。
なお、プレビュー段階では「プロアクティブオーディオ」と「アフェクティブダイアログ」の2機能はまだサポートされていません。
Gemini LiveとSearch Liveへの展開
Gemini 3.1 Flash Liveはコンシューマー向けサービスにも即座に反映されています。
Gemini Liveでは、前モデルと比較してレスポンスが速くなり、会話のスレッドを2倍長く追えるようになりました。これにより長時間のブレインストーミングでも会話の流れが維持されます。また、回答の長さやトーンを状況に応じてダイナミックに調整する機能も加わっています。
Search Liveは、AIモードが利用可能な200カ国以上に展開されます。マイクとカメラへのアクセスを許可することで、目の前の対象についてGeminiと双方向でやり取りができます。対応言語は90言語以上です。
開発者・企業向けの提供方法
開発者はGemini Live APIとGoogle AI StudioからGemini 3.1 Flash Liveのプレビューを利用できます。エンタープライズ向けには「Gemini Enterprise for Customer Experience」として提供されており、VerizonやThe Home Depotがすでに自社ワークフローに導入して効果を確認していると報告されています。
モデル文字列はgemini-3.1-flash-live-previewに変更され、thinkingBudgetの代わりにthinkingLevelパラメータ(minimal / low / medium / high)を使用する仕様変更が加えられています。デフォルトは最低遅延を優先するminimalに設定されています。
安全性への配慮として、生成されたすべての音声にはAI生成を検出可能なSynthIDウォーターマーキングが組み込まれています。
よくある質問
Q: Gemini 3.1 Flash Liveは無料で使えますか?
A: 2026年3月26日時点では開発者向けにGoogle AI Studioのプレビューとして利用可能です。一般向けGemini LiveおよびSearch Live経由でも体験できますが、APIの料金体系については公式ドキュメントをご確認ください。
Q: 前のモデル(Gemini 2.5 Flash Native Audio)からの移行方法は?
A: モデル文字列をgemini-2.5-flash-native-audio-preview-12-2025からgemini-3.1-flash-live-previewに更新し、thinkingBudgetをthinkingLevelパラメータに変更する必要があります。プロアクティブオーディオとアフェクティブダイアログの設定はプレビュー段階では無効化が必要です。
Q: 日本語には対応していますか?
A: 公式発表によれば90言語以上のリアルタイム多言語会話に対応しており、日本語も対応言語に含まれると考えられます。ただし、日本語での具体的な性能水準については引き続き公式情報をご確認ください。
まとめ
GoogleはGemini 3.1 Flash Liveを2026年3月26日に発表し、音声AI分野での自然さと精度を大きく前進させました。低遅延・高品質なリアルタイム音声処理と90言語以上への対応は、開発者から一般ユーザーまで幅広い影響をもたらします。Search Liveの200カ国以上への展開も同時に発表され、Googleの音声AIエコシステムが一段と広がっています。
【用語解説】
- Gemini Live API【ジェミニ ライブ エーピーアイ】: 音声・映像・テキストのストリームをリアルタイムに処理し、低遅延の双方向会話を実現するGoogleのAPI。
- SynthID【シンス アイディー】: Googleが開発した音声・画像などのAI生成コンテンツに埋め込まれる透かし(ウォーターマーク)技術。人間の耳や目には知覚されないが検出ツールで確認できる。
- ComplexFuncBench【コンプレックス ファンク ベンチ】: 複数ステップにわたる関数呼び出しや制約条件を含む複雑なタスクで音声AIモデルの性能を評価するベンチマーク。
免責事項: 本記事の情報は執筆時点のものです。AI技術は急速に進歩しているため、機能や制限は予告なく変更される場合があります。
引用元:
- [1] Google Blog(Gemini Team) – https://blog.google/innovation-and-ai/models-and-research/gemini-models/gemini-3-1-flash-live/
- [2] Google Developers Blog – https://blog.google/innovation-and-ai/technology/developers-tools/build-with-gemini-3-1-flash-live/
- [3] Gemini API公式ドキュメント – https://ai.google.dev/gemini-api/docs/models/gemini-3.1-flash-live-preview
- [4] 9to5Google – https://9to5google.com/2026/03/26/gemini-3-1-flash-live/
- [5] Google Cloud Blog – https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/gemini-live-api-available-on-vertex-ai
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15年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア。クラウドやWeb技術に精通し、業務システムからスタートアップ支援まで幅広く手掛ける。近年は、SaaSや業務システム間の統合・連携開発を中心に、企業のDX推進とAI活用を支援。
技術だけでなく、経営者やビジネスパーソンに向けた講演・執筆を通じて、生成AIの最新トレンドと実務への落とし込みをわかりやすく伝えている。
また、音楽生成AIのみで構成したDJパフォーマンスを企業イベントで展開するなど、テクノロジーと表現の融合をライフワークとして探求している。