📖 この記事で分かること
- Decisions APIが全開発者向けに公開ベータで提供開始
- 使えるモデルはgpt-6-lunaのみで、課金は入力だけ
- 分類・振り分け・優先順位付けの処理で検討できる
- 正式提供は「今後数週間」で、まだベータ段階
💡 知っておきたい用語
- Predicates:「この文は正しいか」のような条件について、真である確率を0〜1の数値で返させる答えの形式
最終更新日: 2026年10月7日
▶ 公式ページ
- Decisions API ガイド(OpenAI Developers)
- Decisions API is now available in public beta(OpenAI Developer Community)

Decisions APIの概要
この記事のポイント
- OpenAIが2026年10月6日、Decisions APIを全開発者向けの公開ベータで提供開始しました。
- 対応モデルはgpt-6-luna(2026年10月時点)のみ、料金は入力100万トークンあたり0.10ドル(2026年10月時点)です。
- 正式提供は「今後数週間」とされています(2026年10月時点)。
分類器やルーティングにLLMを組み込んでいる開発者は、その判定部分を、出力トークンに課金されない専用のAPIへ切り出せるようになりました。OpenAIが2026年10月6日に公開ベータとして全開発者に開いた「Decisions API」です。
Decisions APIは、テキストや画像、またはその両方を評価し、型の決まった答えを返すことに特化したAPIです。OpenAIは、Responses APIより約10倍速く答えを返すと説明しています。自由な文章を生成させてから結果を読み取るのではなく、判定結果そのものを受け取る設計です。
仕様と料金のポイント
技術的な判断材料として押さえるべき点は、答えの形式、対応モデル、課金の仕組みの3つです。
答えの形式の一つとして、条件が真である確率を0〜1で推定させる「Predicates」が用意されています。たとえば「このメッセージは返金の依頼である」という条件に対し、確率の数値が返ってきます。しきい値を自分で決めて後段の処理を分岐させる使い方と相性のよい形です。
使えるモデルは、現時点でgpt-6-lunaだけです。ほかのモデルに切り替えて精度とコストを比べる、といった選択肢は今のところありません。
料金は入力100万トークンあたり0.10ドルです。OpenAIのガイドには、入力トークンにだけ課金し、キャッシュの読み込み・書き込みや出力トークンには料金がかからないと書かれています。
| 項目 | 内容(2026年10月時点) |
|---|---|
| 提供状況 | 全開発者向けの公開ベータ |
| 入力 | テキスト・画像・その両方 |
| 対応モデル | gpt-6-lunaのみ |
| 料金 | 入力100万トークンあたり0.10ドル |
| キャッシュ・出力の課金 | なし |
| 正式提供 | 「今後数週間」(OpenAI) |
開発者にとっての影響
影響が大きいのは、1件あたりの処理は軽いものの件数が多く、応答待ちが体感に直結する判定処理です。
OpenAIは用途として、コンテンツの分類、リクエストの振り分け、作業の優先順位付けを挙げています。具体的には、問い合わせを担当チームへ振り分ける前段の判定や、投稿を公開前に分類するキュー、受け付けたタスクの緊急度付けなどが当てはまります。こうした処理は入力が文章や画像で、出力は短い判定結果です。費用が入力量だけで決まるため、見積もりも入力の総量から立てやすくなります。
いま確認できることは、次の3点です。
- 既存の分類処理の月間入力トークン量に0.10ドル/100万トークンを掛け、現行構成の費用と比べる
- 「約10倍速い」はOpenAIの説明なので、自分のデータと入力サイズで応答時間を計測して確かめる
- 現行の判定ロジックとPredicatesの確率出力を同じサンプルで並べ、しきい値を決められるか見る
注意点として、これは公開ベータで、正式提供についてOpenAIは「今後数週間」としています。本番の主経路を移す場合でも、正式提供までは現行の判定経路を残しておくほうが安全です。また、対応モデルが1つしかないため、精度が要件に届かなかったときに同じAPI内でモデルを替える逃げ道はありません。
編集部の見方
編集部は、件数の多い分類・振り分けを抱えるチームなら、Decisions APIを今のうちに評価する価値があると見ています。ただし、正式提供までは本番を全面的に移さず、並行稼働での検証にとどめるのが妥当です。
- 根拠1: 課金が入力トークンだけで、出力やキャッシュに料金がかからないため、判定処理の費用を入力量から直接見積もれます。
- 根拠2: OpenAIはResponses APIより約10倍速いと説明しており、応答待ちがボトルネックになる前段の判定ほど効果を確かめやすい用途です。
- 根拠3: 一方で、対応モデルはgpt-6-lunaのみで、正式提供は「今後数週間」とされています。精度や仕様が固まる前に依存を深めるのは避けたい段階です。
この見方が変わる条件は、正式提供の時点で料金・対応モデル・答えの形式が変わる場合です。特に対応モデルが増えれば、精度とコストを選べるようになり、本番移行の判断はしやすくなります。
よくある質問
Q: Decisions APIは誰でも使えますか?
A: OpenAIは、全開発者向けの公開ベータとして提供していると説明しています。
Q: 料金はどう計算されますか?
A: 入力100万トークンあたり0.10ドル(2026年10月時点)です。キャッシュの読み込み・書き込みと出力トークンには課金されません。
Q: 使うモデルは選べますか?
A: 現時点で使えるモデルはgpt-6-lunaだけです。
まとめ
OpenAIのDecisions APIは、テキストや画像を評価して型付きの答えを返す判定専用のAPIで、2026年10月6日に公開ベータになりました。対応モデルはgpt-6-lunaのみ、課金は入力トークンだけです。正式提供は「今後数週間」とされているため、当面は自社データでの速度・精度・費用の検証に使い、本番移行は正式提供の条件を見てから判断するのが現実的です。
【用語解説】
- Responses API: OpenAIの汎用的な応答生成API。Decisions APIの速度比較の基準としてOpenAIが挙げています。
- 公開ベータ: 誰でも使えるものの、正式提供前で仕様が変わる可能性がある提供段階です。
- ルーティング: 受け付けた依頼や問い合わせを、内容に応じて適切な処理や担当へ振り分けることです。
引用元:
- [1] Decisions API is now available in public beta(OpenAI Developer Community)
- [2] Decisions API ガイド(OpenAI Developers)
この記事について: AI 支援で執筆、編集部が事実確認・編集しています。誤りや追加情報があれば Contact よりお知らせください。
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15 年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア / テクノロジーライター。AI エージェントの実務活用を研究し、現場や経営者向けセミナーでその知見を発信。本メディア tech-noisy.com では、一次情報に基づく最新ニュース・解説記事を執筆。また、音楽生成 AI による DJ パフォーマンスを企業イベントで行うなど、テクノロジーと表現の融合も探求している。