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Feb 17 2026

Qwen 3.5とは?『ネイティブなマルチモーダル・エージェント』を掲げる新世代モデルを要点整理

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📖 この記事で分かること

  • Qwen 3.5の公式発表で何が「新しい」とされているか
  • まず触るならどのモデル(例:Qwen3.5-397B-A17B)を見ればよいか
  • 企業/チーム導入で確認すべき論点(推論基盤・文脈長・運用コスト)
  • 「ベンチの見方」と“自分のタスクで確かめる”ためのチェックリスト

💡 知っておきたい用語

  • モデルカード(Model Card)

Qwen 3.5は「マルチモーダル+エージェント用途」を強く意識した世代。まずは公式ブログとモデルカードで“使える形”を確認する

Qwen 3.5は、Qwen側の公式ブログで「Qwen3.5の公式リリース」として紹介され、シリーズ第一弾として Qwen3.5-397B-A17B(open-weight)が挙げられています。公式説明では、ネイティブなビジョン・言語モデルで、推論・コーディング・エージェント能力・マルチモーダル理解のベンチマークで高い結果を示す、とされています。さらに「総パラメータは397Bだが、推論時に有効化されるのは17B」という設計(効率を意識したハイブリッドアーキテクチャ)も強調されています。

一方で、実務導入の観点では「どのタスクに効くか」以前に、

  • どの推論基盤で動かすか(Transformers / vLLM / SGLang など)
  • どの程度の文脈長を想定するか
  • 運用の責任範囲(評価、監視、ガードレール)をどう持つか

を先に決めるほうが失敗しにくいです。

Qwen 3.5の公式発表:シリーズ第一弾は「Qwen3.5-397B-A17B」

Qwen公式ブログは、Qwen3.5のリリースとして、第一弾のopen-weightモデルを Qwen3.5-397B-A17B と明記しています。また、ホスト型の Qwen3.5-Plus(Alibaba Cloud Model Studio提供)にも触れ、1Mコンテキストや公式のツール機能など“プロダクション寄り”の機能がある、としています。

ここで重要なのは、「モデル名」と「提供形態(open-weight / hosted)」が分かれている点です。

  • 手元/自社基盤で動かすなら、まずはHF上のモデル(重み+設定)を起点に検討する
  • マネージドで使うなら、Model Studio側のQwen3.5-Plusを前提にSLAや機能を見る

…というように、同じ「Qwen 3.5」でも導入条件が変わります。

モデルカードから見るQwen3.5-397B-A17B:推論基盤の互換と“文脈長”のヒント

Hugging Face上のQwen3.5-397B-A17Bの説明では、Transformers形式の重み・設定が提供され、Transformers / vLLM / SGLang などで扱えることが明記されています。

また、同ページでは「Qwen3.5-Plus(ホスト版)はQwen3.5-397B-A17Bに対応しつつ、1M context lengthがデフォルトで、公式のbuilt-in toolsやadaptive tool use等のプロダクション機能がある」と説明されています。

“長文コンテキスト”が売りのモデルは、要件が曖昧なまま導入するとコストが膨らむことがあるので、

  • 何を1回のリクエストで突っ込むのか
  • どこからどこまでを検索/RAG/要約で折りたたむのか

を設計してから選ぶのが安全です。

「エージェント時代」の文脈:なぜQwen 3.5が注目されるのか

今回の発表は「チャットで答えるAI」から「タスクを進めるAI(エージェント)」への流れと相性が良いです。

Qwen公式ブログでは、マルチモーダル学習・アーキテクチャ効率・RLスケール・言語対応の拡張などを“飛躍”として挙げています。特に実務側で効きやすいのは、

  • 画像/資料(スクショや図)を含む入力が増える
  • ツール呼び出しや手順化された作業が増える
  • 多言語(日本語含む)での運用が必要

といった条件です。

ただし、ベンチで勝っている=自社のタスクで勝つ、ではありません。 「自社の入力(文章・画像・ログ・UI)で再現できるか」を小さく検証して、期待値を揃えるのが大事です。

導入時チェックリスト(最短で事故を減らす)

  • ✔ 公式ブログで“シリーズの位置づけ(open-weight/hosted)”を確認
  • ✔ モデルカードで「対応推論基盤」と「前提条件(文脈長など)」を確認
  • ✔ まずは1タスクを決めて、入出力を固定して比較(例:社内QA、要約、コード補助)
  • ✔ 長文運用なら、RAG/要約/折りたたみ戦略を先に決める
  • ✔ “重要操作”に承認ゲートを置く(自動実行の事故防止)

よくある質問

Q: Qwen 3.5は公式に出ている?

A: Qwenの公式ブログで「Qwen3.5の公式リリース」として紹介されています(open-weightの第一弾としてQwen3.5-397B-A17Bが明記)。

Q: まず触るならどれ?

A: 手元で試すなら、Hugging Faceにある Qwen/Qwen3.5-397B-A17B のモデルカード(互換推論基盤や前提)から入るのが分かりやすいです。

Q: “文脈長が大きい”モデルは何に注意すべき?

A: 長文をそのまま投げるとコスト/レイテンシが増えます。どこまでを1リクエストで扱い、どこからを検索/RAG/要約で折りたたむかを先に決めると、運用が安定します。


【用語解説】

  • モデルカード(Model Card): モデルの概要、想定用途、互換性、注意点などをまとめたページ/文書。
  • open-weight: 学習済み重み(weights)を配布する形態。自社/手元で推論基盤を用意して動かせる。
  • ホスト型(hosted): ベンダーの提供するAPI/プラットフォーム上で利用する形態。運用負担は減るが条件はサービス依存。

免責事項: 本記事は公開情報をもとにした技術整理です。ベンチマーク結果や製品機能の解釈は一次情報の範囲に限定しています。実運用の適否は、利用規約・ライセンス・自社要件(セキュリティ/法務/コスト)を踏まえて検証してください。

引用元:

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KOJI TANEMURA

15年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア。クラウドやWeb技術に精通し、業務システムからスタートアップ支援まで幅広く手掛ける。近年は、SaaSや業務システム間の統合・連携開発を中心に、企業のDX推進とAI活用を支援。

技術だけでなく、経営者やビジネスパーソンに向けた講演・執筆を通じて、生成AIの最新トレンドと実務への落とし込みをわかりやすく伝えている。

また、音楽生成AIのみで構成したDJパフォーマンスを企業イベントで展開するなど、テクノロジーと表現の融合をライフワークとして探求している。