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テレビが相棒に。Google TV×Geminiが描く家電AI時代

2026年1月7日

📖 この記事で分かること
・GoogleがテレビにAIを本格搭載すると発表したこと
・話しかけるだけで設定変更や情報検索ができる新機能
・リビングの大画面でAI画像生成や写真編集も楽しめること
・家電とAIの関係がどう変わっていくか

💡 知っておきたい用語
Google TV【グーグルティービー】:Googleが提供するテレビ向けのプラットフォーム。スマホのAndroidのテレビ版のようなもので、様々なアプリや動画サービスを一つの画面で楽しめます。


最終更新日: 2026年1月7日

スマホの次は、テレビです。Googleが2026年1月5日、世界最大の家電見本市CES 2026で衝撃的な発表をしました。AI「Gemini【ジェミニ】」をGoogle TVに本格統合し、リビングの大画面を「話しかけて使える賢いアシスタント」に変えるというのです。

正直なところ、テレビにAIが入るというニュースは予想していました。でも、ここまで実用的な機能を一気に投入してくるとは。家電にAIが入ってくる世界が、想像以上のスピードで加速しています。

CES 2026で発表された革新機能

Googleが発表したGemini for Google TVの新機能は、テレビの使い方を根本から変える可能性を秘めています。主な機能は以下の通りです。

ビジュアルリッチな情報表示

Geminiに質問すると、テキストだけでなく画像や動画、リアルタイムのスポーツ情報などを組み合わせて答えてくれます。スマホで見ていたGeminiが、リビングの大画面に移ってきたイメージです。

「今日のサッカーの結果は?」と聞けば、スコアだけでなくハイライト動画や選手の写真、試合の解説まで、視覚的に分かりやすく表示されます。

Deep dives:家族全員で楽しめる深掘り解説

実に興味深いのは、この「Deep dives【ディープダイブス】」という機能です。複雑なトピックを、ナレーション付きのインタラクティブな概要として提示してくれます。

技術的には、Geminiの高度な言語理解能力と、大画面に最適化されたUI【ユーザーインターフェース】が組み合わさっています。子供から大人まで理解できるよう、内容が簡略化されているのがポイントです。

たとえば「気候変動って何?」と子供が質問すれば、アニメーションや図解を使って、地球温暖化の仕組みを家族全員で学べる。これって、教育番組とAIアシスタントの中間のような、新しい体験ですよね。

“画面が暗い”と言うだけで最適化

個人的に最も便利だと感じたのが、この自然言語での設定変更機能です。これまでテレビの設定を変えるには、複雑なメニューを何度も開く必要がありました。

でも、これからは違います。

「画面が暗い」と言えば明るさを調整、「セリフが聞こえない」と言えば音声設定を最適化。映画やドラマを見ている最中でも、画面から離れることなく調整できます。

開発現場の視点で見ると、これは音声認識と意図理解、そしてシステム設定の自動調整を統合した高度な機能です。ただ、ユーザーからすれば「ただ話しかけるだけ」。この技術の透明性こそが、優れたAI体験の証と言えます。

Googleフォトとの連携で思い出を再発見

さらに、Geminiを使ってGoogleフォトライブラリから特定の人物や瞬間を検索できるようになります。「去年の夏の家族写真を見せて」と話しかけるだけで、該当する写真がテレビの大画面に表示されます。

それだけではありません。Photos Remixを使って写真にアーティスティックなスタイルを適用したり、思い出を映画のようなスライドショーに変換することも可能です。

家族や友人が集まったとき、リビングの大画面で一緒に写真を楽しむ。そんな新しい団らんの形が生まれそうです。

Nano BananaとVeoでオリジナル画像・動画を作成

注目すべきは、テレビ上で直接AI画像・動画生成ができることです。Nano Banana【ナノバナナ】とVeo【ヴェオ】というGoogleの生成AIモデルを使って、個人の写真を再構成したり、オリジナルメディアを作成できます。

「この写真を宇宙の背景にして」とお願いすれば、その場でAIが加工してくれる。子供の誕生日パーティーで、みんなで盛り上がれそうです。

技術的には、これまでスマホやPCでしか使えなかった高度な生成AI機能が、テレビという大画面デバイスに移植されたことになります。家族全員で画面を囲んで、AIと一緒にクリエイティブな体験を楽しめる。これは実に興味深い進化です。

いつ、どのテレビで使えるのか

気になる提供時期と対象機種についてです。まずはTCL製の一部デバイスから展開が始まり、今後数ヶ月かけて他のGoogle TV対応デバイスにも順次提供される予定です。

対応条件は以下の通りです

  • Android TV OS 14以降を搭載したデバイス
  • Googleアカウント(18歳以上のユーザー)
  • インターネット接続
  • 対応国:米国、カナダ(今後順次拡大予定)
  • 対応言語:英語(米国・カナダ)、フランス語(カナダ)(今後順次拡大予定)

現在対応が発表されているデバイス

  • TCL QM9K、QM7K、QM8K、X11Kモデル
  • Google TV Streamer
  • Walmart onn. 4K Pro model
  • Hisense U7、U8、UXモデル

なお、この体験は大画面向けに最適化されており、一部の国や言語では段階的な提供となります。日本での提供開始時期については、今後の公式発表をお待ちください。

家電AI化が加速する理由

では、なぜ今、テレビにAIなのでしょうか。

スマートフォンやPCにAIアシスタントが搭載されるのは、もはや当たり前になりました。でも、家の中で最も大きなスクリーンはテレビです。家族全員が集まるリビングにAIを置くことで、AIの利用シーンが「個人」から「家族」へと広がります。

注目すべき点は、GoogleがテレビというデバイスをAI体験の新しい舞台として選んだことです。スマホの小さな画面では家族で囲んで使うのは難しい。でも、リビングの大画面なら、家族全員で一緒にAIと対話できます。

画像や動画の生成といったクリエイティブな機能も、大画面の方が圧倒的に楽しめます。スマホで一人で見るよりも、テレビで家族や友人と一緒に見る方が、体験の価値は何倍にも膨らむでしょう。

段階的に機能を追加し、ユーザーフィードバックを得ながら進化させるアプローチは、実に理にかなっています。

リビングから始まる、新しいAI時代

テレビに話しかける。一昔前なら奇妙に思えた行動が、これから当たり前になっていきます。

リモコンを探す時間が減り、複雑な設定メニューと格闘する必要もなくなる。子供の「なんで?」という質問に、AIが画像や動画で答えてくれる。家族の写真をAIで楽しく加工する新しい団らんの形が生まれようとしています。

正直なところ、最初は「テレビにAIなんて必要?」と思う人もいるでしょう。でも、一度使ってみれば、その便利さに驚くはずです。実際に使ってみると、というのが技術の真価が問われる瞬間ですからね。

家電にAIが入ってくる世界は、もう始まっています。Google TVのGemini統合は、その象徴的な出来事と言えるでしょう。

よくある質問

Q: Google TV Geminiはいつから日本で使えますか?
A: 現在は米国とカナダでのみ提供されており、英語(米国・カナダ)とフランス語(カナダ)に対応しています。日本での提供開始時期については公式発表がまだありませんが、今後順次拡大される予定です。最新情報は公式サイトをご確認ください。

Q: 18歳未満でも使えますか?
A: Gemini for TVのAI応答機能は、18歳以上のユーザーに関連付けられたプロファイルでのみ利用可能です。未成年者の保護のための制限となっています。

Q: 既存のGoogle TVでも使えるようになりますか?
A: Android TV OS 14以降を搭載しているデバイスが対象となります。対応機種は、TCL QM9K/QM7K/QM8K/X11Kモデル、Google TV Streamer、Walmart onn. 4K Pro model、Hisense U7/U8/UXモデルなどです。お使いのテレビのOSバージョンとモデルを確認し、今後のソフトウェアアップデート情報をチェックしてください。

まとめ

GoogleがCES 2026で発表したGoogle TV×Geminiの統合は、家電とAIの新しい関係を示す象徴的な出来事です。ビジュアルリッチな情報表示、家族全員で楽しめるDeep dives機能、自然言語での設定変更、Googleフォト検索、そしてAI画像・動画生成という5つの革新機能により、テレビは「観るもの」から「対話し、創造するもの」へと進化します。

まずは米国・カナダのTCL製デバイスから展開が始まり、今後数ヶ月で他のGoogle TV対応デバイスにも広がる見込みです。スマホの次はテレビ。リビングから始まる新しいAI時代を、私たちは目撃することになります。

家電にAIが入ってくる世界の加速は、もう止められません。次はあなたのリビングに、Geminiがやってくる番です。

【用語解説】

  • Gemini【ジェミニ】:Googleが開発した最新のAI(人工知能)モデル。文章理解、画像認識、会話など、様々なタスクをこなせるマルチモーダルAIです。
  • Google TV【グーグルティービー】:Googleが提供するテレビ向けプラットフォーム。各種動画サービスやアプリを統合して利用できます。
  • Deep dives【ディープダイブス】:複雑なトピックを深く掘り下げて、ナレーション付きで分かりやすく解説する機能。家族全員が理解できるよう簡略化されています。
  • Nano Banana【ナノバナナ】:Googleの画像生成AIモデル。個人の写真を加工したり、オリジナル画像をテレビ上で直接作成できます。
  • Veo【ヴェオ】:Googleの動画生成AIモデル。テレビ上でオリジナルのビデオコンテンツを作成できます。
  • Android TV OS【アンドロイドティービーオーエス】:Googleが開発したテレビ向けのオペレーティングシステム(OS)。スマホのAndroidのテレビ版です。

免責事項: 本記事の情報は2026年1月6日執筆時点のものです。機能の提供時期や対応地域、対応機種は予告なく変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。

Citations:
[1] Google公式ブログ – https://blog.google/products/google-tv/ces-2026/
[2] Google TV公式サポート – https://support.google.com/googletv/answer/16522213?hl=ja

KOJI TANEMURA

15年以上の開発経験を持つソフトウェアエンジニア。クラウドやWeb技術に精通し、業務システムからスタートアップ支援まで幅広く手掛ける。近年は、SaaSや業務システム間の統合・連携開発を中心に、企業のDX推進とAI活用を支援。

技術だけでなく、経営者やビジネスパーソンに向けた講演・執筆を通じて、生成AIの最新トレンドと実務への落とし込みをわかりやすく伝えている。

また、音楽生成AIのみで構成したDJパフォーマンスを企業イベントで展開するなど、テクノロジーと表現の融合をライフワークとして探求している。

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